早起きを習慣にするためには、
夜更かしという習慣を止めなければいけない。
トレーニングをする日は、
家でビールを飲んでいる時間はない。
このように、新しい習慣には
ライバルとなる悪い習慣が存在することが多い。
そして、悪い習慣は、
なかなかやめられない。
快楽をすぐに与えてくれるからだ。
アルコールも、菓子パンも、
スマホでゲーム、
行動すればすぐに何らかの報酬が得られる。
悪い習慣をやめたい自分と、
やめたくない自分がいて、
悪い習慣を続けている自分にも、
言い分がある。
まずはそいつの言い分を聞こう。
自分の中で会議を開くのだ。
それを無視して
強制的にやめさせると、
良い習慣の邪魔をしてくる。
僕の場合。
習慣のループ
悪い習慣、なぜやっているのかというと、
それはそれでメリットがあるからだ。
つまり、
悪い習慣によって
何らかの報酬を手に入れている。
タバコだったらリラックスできる時間かもしれないし、
過食だったらストレス解消になるのかもしれない。
今日提案するのは、
悪い習慣をやめてもらう代わりに、
似たような報酬を得られる
別の習慣をつくることだ。
マサチューセッツ工科大学の研究によると、
習慣には3段階のループがある。
きっかけ → ルーティン → 報酬
この習慣のループをコントロールできれば、
悪い習慣の優先順位を下げることができるそうだ。
集中切れる → タバコ → 頭の切り替え
この場合、きっかけは「集中力が切れる」
「タバコを吸う」というルーティンによって、
「頭を切り替える」という報酬を得る。
「きっかけ」と「報酬」に気づくことができれば、
ルーティンを変えられる。
タバコはそう簡単ではないかもしれないが…
ルーティンの入れ替え
NFLのヘッドコーチ、トニー・ダンジーは、
タンパベイの最弱チームを強豪チームに変貌させた。
彼は、選手に考えさせないようにした。
相手チームが反応できないくらい
速く動き出すためだ。
彼は経験上、
最初と最後には慣れたものがあったほうが、
新しい行動を受け入れやすいことがわかっていた。
そこで彼は、
「選手の頭の中にあるもの」を利用した。
習慣のループだ。
悪い習慣は完全には改められない。
むしろ習慣を変えるには、
前と同じきっかけで、前と同じ報酬を使いつつ、
新しいルーティンを組み込むべきなのだ。
きっかけと報酬がそのままなら、
ほぼどんな行動も変えることができる
−−−これこそがダンジーの鉄則だった。
習慣の力/チャールズ・デュヒック(講談社+α文庫)
変化を起こすための有効な手段として、
試す価値はありそうだ。
- 何がきっかけになって
- ルーティンが起きるのか。
- 報酬は何なのか。
そして、ルーティンだけを入れ替える。
ある飲食店のオーナーは、
パチンコを打っている時は、無心になれるのだという。
「落ち着くんですよ」と言っていた。
彼がまだパチンコにハマっているかは不明だが、
「無心になる」ことができれば、
パチンコじゃなくてもいいはずだ。
やめたいと思っている習慣にもメリット(報酬)がある。 その報酬を受け取る、他の習慣を探す。
あなたの習慣の
「きっかけ」と「ルーティン」と「報酬」は何か。
ぜひ考えてみてほしい。