糖質制限について書きます。
賛否両論の糖質制限ですが、
中には、よく知らないので
「とりあえず否定派」みたいな人もいます。
僕は、糖質制限だけを
専門にしているわけではないですが、
効果的なダイエット法のひとつとして
ご案内しており、自分でも効果を実感しています。
糖質制限で脂肪が落ちる仕組み
ダイエットの場合、本来の狙いは、
体脂肪を落とすことです。
「脂肪」ではなく、「糖質」を制限すると、
なぜ体脂肪が落ちていくのでしょうか?
私たちの身体では、糖質と脂肪が、
主なエネルギー源として日常的に使われています。
糖質を摂ると、インスリンが分泌されます。
インスリンは、脂肪を合成する役割もあるので、
「肥満ホルモン」とも言われています。
インスリンが分泌されると、
脂肪の分解がされにくくなります。
炭水化物を摂ると、その度に
脂肪の分解がストップするということです。
(ちなみに、炭水化物=糖質+食物繊維です。)
そこで、糖質を制限すると、
インスリンが抑えられ、脂肪の分解が活発になります。
インスリンを分泌するのは糖質だけなのです。
本来、インスリンは飢餓に備えて
脂肪を溜め込むために有効なのですが、
糖質があふれている現代では、
その働きが逆効果になってしまっています。
ケトン体をエネルギーに
通常は、糖質をメインのエネルギーにする回路
が働いています。
糖質が足りなくなると、きつく感じます。
頭がボーっとしてきます。
低血糖になります。力が出ません。
だから、糖質制限は危険だ!
という意見が生まれるのですが、
しっかりルールを守れば、
このようなことは起こりません。
糖質をカットすると、
「脂肪酸」や「ケトン体」を
エネルギーとして使い始めます。
「ケトン体」をエネルギーとして使う回路
に切り替わると、
脂肪をどんどん燃焼してくれるようになります。
この状態を「ケトーシス」と言います。
そして、それには
どのくらい糖質を制限すれば良いか
がポイントになります。
筋肉量などにより、個人差がありますが、
1日の糖質を60g(240kcal)程度に抑えると、
早い段階でケトーシスに変わりやすくなります。
男性の場合は、もっと多くても大丈夫かもしれません。
また、もう少しゆるい糖質制限でも、
長い目でみるとケトーシスになるので、
効果はあるようです。
個人的には、最初はしっかり糖質制限して、
ケトーシスの状態に持っていってから、
徐々に緩めていくのがオススメです。
脂肪を多く摂る!
糖質制限といっても、
ただ糖質をカットすればいいわけではありません。
気をつけたいのは、
脂肪の摂取量を減らさないことです。
糖質も脂肪もカットしてしまうと、
筋肉を分解してエネルギーを確保しようとする、
「糖新生」が活発になります。
脂肪を多く摂ることで、
筋肉(たんぱく質)を分解するリスクを回避することができます。
もちろん、たんぱく質も多めに摂りますが、
脂肪を摂るのが怖いという人が多いので、
強調しておきます。
僕の場合は、
脂肪を全体の50%以上摂るようにしています。
もっと多くてもいいと思います。
脂肪を多く摂るのですが、
肉の脂やサラダ油ばかりではダメです。
できればEPAやαリノレン酸などの、
オメガ3系の油を多くすると、より健康になります。
油については、バックナンバーをご覧ください。
ビタミン、ミネラルも不足しないように摂ることが重要です。
食物繊維も不足しやすいので、
サプリメントなどで補うようにします。
糖質制限は始めやすいですが、
間違ったやり方で効果が出なかったり、
健康を害してしまう人も多いので、
専門家の指導のもと、
スタートされることをおすすめします。