前回の記事で、
ケトン体回路に切り替わっていれば、
空腹を感じることはないと書きました。
※読んでいない方はコチラをどうぞ
ケトン体回路に切り替わらないと…
ただ、今まで糖質の多い食事をしていた人は、
ケトン体回路に切り替わるまでに時間がかかることが多いようです。
筋肉の多い男性よりも、女性の方がその傾向は強いです。
この空腹に耐えられず、挫折してしまう人もいるかもしれません。
では、どうすればスムーズにケトン体をつくる体質に変えることができるのでしょうか?
ここで活躍してくれるのが、MCTオイルです。
MCTオイル=中鎖脂肪酸100%なのですが、
この中鎖脂肪酸は、他の脂肪酸よりも速くエネルギーに変わりやすいのです。
そして、ケトン体も多くつくることができます。
ココナッツオイルにも、中鎖脂肪酸が60%くらい含まれるので有効ですが、
やはりMCTオイルの方が吸収スピードが速いようです。
また、食パンにココナッツオイル、というような食べ方では、
糖質と脂肪を一緒に摂ることになるので、ケトン体は作られません。
悪者扱いされていたケトン体
さて、このように、エネルギーとして優秀なケトン体なのですが、
ケトン体というと、「危険なものだ」という意見があります。
なぜかと言うと、糖尿病が悪化すると、ケトン体の数値が上がります。
栄養失調や感染症などでも上昇します。
これは、「ケトアシドーシス」という状態です。
一方、健康な人が糖質制限をしてもケトン体の数値が上がりますが、
ケトン体回路に切り替わったため、当然です。
インスリンが正常に作用していれば、何の問題もありません。
この状態を「ケトーシス」といいます。
ケトン体をエネルギー源として使えている「ケトーシス」と
糖尿病などが悪化した病的な「ケトアシドーシス」は全く違うのですが、
ケトン体の血中濃度が高い=危険な状態
としか認識していないお医者さんや専門家がまだまだ多いようです。
また、ケトン体は酸性なので、
ケトン体が増えると体液のPHが酸性に傾くから良くない、
とも言われていますが、これも健康な人であればPHを調節する機能が働くため、心配はないようです。
以上のことは、信頼のおける論文や、糖尿病専門医などの糖質制限に関する本やブログ、メルマガなどを参考にしています。
糖質制限には賛成派、反対派の意見がありますが、
賛成派の意見はしっかりしたエビデンスを示しているのに対し、
反対派の意見は、情報ソースや論文の信頼度に問題があると感じています。
もちろん、これも僕のフィルターを通した意見なので、
どのように判断するかは皆さんの自由です。