前回のブログで、腸内フローラについてお伝えしました。→腸内フローラがすごい!①
腸内フローラというのは、腸内細菌の生態系です。
畑の土みたいなもので、産地によって野菜の味が違うように、
腸内フローラを調べれば、どこの国の人かまで、わかってしまうそうです。
やせている人はやせフローラを持っていて、肥満の人は肥満フローラを持っています。
そこで、何が違うのか?というこになるのですが、
ワシントン大学の科学者たちによる研究チームの分析で、
肥満の人の腸内フローラには、
肥満になる細菌がいるわけではなく、肥満を防ぐ細菌がいない
ということがわかりました。
ただそれは生まれつき変わらないものではなく、食事によって改善できるということでした。
ここからは細かい説明は省略しますが、
肥満を防いでくれるのは、腸内細菌がつくる「短鎖脂肪酸」という物質です。
(※短鎖脂肪酸が肥満を防いでくれますが、やせるわけではありません。)
肥満の人には、この短鎖脂肪酸をつくる腸内細菌(バクテロイデスなど)が少ないそうです。
やせフローラの作り方
短鎖脂肪酸をつくる腸内細菌をふやすには、エサを与えればいいのです。
そのエサというのが、食物繊維です。
「短鎖脂肪酸」をつくる腸内細菌は、野菜などの食物繊維が大好物なんです!
食物繊維を多く摂れば、肥満フローラからやせフローラに変えていける、ということです。
簡単ですね。
前回のブログで触れましたが、私のダイエット中の食事は、食物繊維が多く、脂肪が少ない食事です。
朝の炭水化物をリンゴやバナナに変えたり、(朝バナナではありません)
野菜も多く摂るようにしています。
これまでも、ダイエットには食物繊維をおすすめしてきましたが、主に二つの点からです。
- 血糖値の上昇を抑えてくれる=お腹がすきにくくなる
- エネルギーを筋肉が使いやすくなる=体脂肪として貯まりにくい
野菜はごぼう、ブロッコリー、ほうれん草など、
果物だとリンゴやキウイなんかが日常的に使え、量も多く摂れます。
ただ、腸内フローラがブームになってくると、必ず「野菜中心、肉は少なめの食事がいい」
というようなお医者さんがでてきますが、肉を食べないデメリットも考慮してほしいところです。
肉を少なくすると、たんぱく質が摂れません。筋肉が減ってしまうということですね。
高齢者はそんなに必要ないという 風に思われるかもしれませんが、最近では、フレイル(虚弱)の高齢者はたんぱく質を多く摂った方がいい(体重×1・5gくらい)という考え方が世界的にも広まっています。
余談ですが、私はダイエット中、寝る前のプロテインには食物繊維(イヌリン)を混ぜて飲んでいます。
これは、本来吸収の速いホエイプロテインの吸収をゆっくりにすることで、寝ている間のたんぱく質を安定供給するためですが、腸内フローラを整える作用が働いて、ダイエット後のリバウンドが少ないのかもしれません。