暖かくなってきました。
プロ野球は、オープン戦が始まっています。
私は野球経験はないのですが、大のヤクルトファンなのです。
この時期は、まだ本気ではないですが、若手やレギュラー当落線上の選手は、アピールのチャンスです。
新外国人や、去年ダメだった選手が、どう仕上げてくるかも見所です。
面白いもので、去年は「もう試合で使うな!」とか言っていた選手でも、年が変われば期待してしまうものです。
今シーズン私が注目しているのは、ヤクルトの成瀬投手です。
昨年ロッテからFAで移籍してきましたが、内容は散々でした。特にストレートには球威がなく、コースも甘いため、ことごとくホームランされてしまうということが続き、チームはリーグ優勝しましたが、成瀬投手には悪夢のようなシーズンだったのではないでしょうか?
プロ野球では、速球投手は150キロが当たり前になってきています。しかし、成瀬選手はストレートが120キロ台と、力で勝負できるタイプではありません。
投手は、球種をひとつ覚えればガラッと変わるというのは、ヤクルト黄金時代を築いた野村監督も仰っています。
野村監督といえば、ヤクルト時代は伸び悩んでいる選手に的確なアドバイスを与えて次々と復活させ、「野村再生工場」と言われました。
高津投手にシンカーを覚えさせたのも、川崎投手や吉井投手にシュートを覚えさせたのも、野村監督です。
その高津投手が今ではヤクルトのコーチです。
成瀬投手は、去年の秋頃から、高津コーチや、伊藤智仁コーチと話し合って新球の習得を決めたそうです。
ということは、「野村再生工場」のエッセンスが加わっているわけです。
何より本人の、「変わらなくてはいけない」という”気”を感じます。
かつてのエースが、プライドを捨ててコーチの話を受け入れ、本腰を入れて取り組んだんですね。
そうして生まれたのが、ワンシームという魔球です。
基本的には、サウスポーの成瀬選手が投げると、右打者に対して外に逃げながら落ちるボールなんですが、不規則な変化をするみたいです。
ちなみにこのワンシームの習得が、今年は流行っていて、他球団の選手もトライしています。
今のところオープン戦でも無失点に抑えていますし、成瀬選手のワンシームの完成度は高いように感じます。
去年の失敗の悔しさも期待もこめて、
「今年は成瀬がくる」と予想します。
それと…
私はヤクルトファンですが、
巨人ファン、阪神ファンのお客様とも、仲良くお話しできますので、ご安心ください。
最後に、野村克也さんの著書「野村再生工場」にでてくる言葉です。
失敗と書いて「せいちょう」と読む。
ということで、たくさん失敗しましょう。