熊本地震によって、車中泊を続けている被災者の方に、エコノミークラス症候群が多発していることが話題になっています。
メディアでもこれだけ取り上げられるのは、やはり多くの人が、「思わぬところに落とし穴があるな。」と感じているからだと思います。
過去にもこのような例はありました。
2004年の新潟中越地震では、車中泊が3連泊以上続いた被災者の約3割に、血栓が見つかったそうです。
そういうことを知っていても、やはり普段から気をつけている方は少ないでしょう。
被災された方はただでさえ大変なのに、この非常時に、まさか自分が、という思いではないでしょうか。
ところで、この”エコノミークラス症候群”というネーミング、皆さんはどう思いますか?
エコノミークラス症候群…
私は、このなんとなく爽やかな呼び方に問題があると思います。
最初に聞いたときには「何ですかそれ?」と思いました。
名前を聞いただけでは、病名かどうかもわかりません。
エコノミークラスなんて、旅行しない人には関係ないことだと思ってしまいます。
座りすぎはカラダに毒だ。
ストレートにそう言えばいいと思いませんか?
実際は、座りすぎることで血栓ができるわけですから、
「座りすぎ血栓」とかにすれば、わかりやすいし、イメージしやすいと思います。
まあ、私に変える権限はありませんが…
座り続けることが「最大の敵」です。
車中泊や、旅行の時だけではありません。
私たちは、「座りすぎてはいけない」ということを普段から頭に入れて行動すべきなのです。
人間の身体は全て血管だから、血の巡りを良くしておかないといけないのです。
スポーツクラブで週3回運動するだけでは不十分です。
走る習慣があっても、オフィスで座りっぱなしでは、血流は悪くなります。
血栓はできないかもしれませんが、身体には良くないのです。
アメリカの学会の追跡調査によると、1日の大半を座って過ごす人は、
心疾患のリスクが50%増えるということです。
眠っている時間よりも座っている時間の方が長い、という人も多いのではないでしょうか?
でも、座る時間が多くても、どうしようもないわけではありません。
1時間おきに、立って少し動く。
できれば歩くといいです。
これをするだけで、リスクは劇的に減らせます。
ちょっと身体を動かすチャンスは、日常で何百回とあるはずです。
もう、普段から、習慣にしましょう。
未来の犠牲者が出ないように。
健康で美しくいるために。
私たちの身体は、長時間座ることに対応するようには、できていないわけですから。